2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「世界標準の経営理論」(入山章栄著、ダイヤモンド社)に基づいて、移転価格税制のあれこれについて考えてみる試みの第5回。 今回は「第7章 取引費用理論(TCE)」を対象とする。 まず、取引費用理論の概要については、入山先生の本書ではなく、菊澤研宗「…
まずは経営学者ではない方による説明。平川克美「ビジネスに『戦略』なんていらない」洋泉社新書より。(下線は当記事筆者。) ひとことで言ってしまえば、お客さんと向き合って、喜んでもらえるという交換の基本を忘れないようにしようよ、ビジネスの全ての…
前回の続き。 tpatsumoritaira.hatenablog.com RBVにおける「価値があり、稀少性があるとされる企業リソース」が移転価格における無形資産の概念と対応するとするならば、SCPにおける産業属性やポジショニングは、移転価格税制上、どのように取り扱われてい…
「世界標準の経営理論」(入山章栄著、ダイヤモンド社)に基づいて、移転価格税制のあれこれについて考えてみる試みの第3回。 今回は「第3章 リソース・ベースト・ビュー(RBV)」を対象とする。 要約 「完全競争から、独占の方向に自社の競争環境・強みを持…
森貞夫 東京国税局調査第一部国際監理官による「国際課税の動向と執行の現状」と題する講演内容をまとめたものが『租税研究』2023年8月号、P.81 -123に掲載されている。税務に関するコーポレートガバナンスから最近の国際課税の動向まで、様々な興味深いトピ…
「世界標準の経営理論」(入山章栄著、ダイヤモンド社)に基づいて、移転価格税制のあれこれについて考えてみる試みの第2回。 今回は「第2章 SCP理論をベースにした戦略フレームワーク」を対象とする。 要約(一部のみ) ・SCPのフレームワークの一つである…
「世界標準の経営理論」(入山章栄著、ダイヤモンド社)という800ページ超の分厚い本がある。題名の通り、移転価格税制とは全く関係のない本ではあるのだが、非常に面白く、無理を承知で、これを読み進めながら、移転価格税制のあれこれについて考えてみる、…