移転価格税制の実務研究ノート

移転価格税制の勉強の過程。実務のヒントを探しています。

2023年中に読めなかった移転価格本5冊

「今年読んだ本の中でのベスト〇冊」という記事は多々あり、個人的には年末に出てくるそのような新聞、雑誌、ブログは大好きなのだが、ここでは、Austin Kleonの以下の記事を真似して、今年読みたかったが、読めなかった、移転価格関係の本を5冊、挙げておきたい。(脱線だが、Austin KleonのSteal Like an Artistをはじめとした著作はとても好き。)

austinkleon.substack.com

 

移転価格関係の本はそもそもそれほど多く出版されているわけではないため、実務担当者としては、移転価格関係の本が出版されれば常にチェックし、また、基本的には購入し、読むようにしている。もちろん、過去の本の多くは絶版となっていることや、また、前提としている税制そのものも現在のものとは異なっていることから、すべての移転価格関係の本を手に入れようとしているわけではないが、過去の経緯の理解のためにも、なるべく、過去の本にも手を出すようにしている。

 

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以下に挙げるのは、今年買おうと思ったものの、何らかの理由で買えなかった、読めなかった5冊である。必ずしも「移転価格税制」のみをターゲットにしたものではない本も含むが、広い意味で関係していれば読むようにしていることから、ここに含めておく。また、出版年も今年とは限らないが、今年読もうとした本ということで含めた。

 

まずはこれ。出版は2021年。

www.amazon.co.jp

月刊「国際税務」の連載記事をまとめた本と思われるが、連載は毎月必ず目を通すようにしていることもあって、同じ内容であればいいかな、と思ってしまい、買わずじまいになってしまっている。また、やや初心者向きかなという気もしている。住んでいる地域の本屋では見かけないことも買えていない理由になっているが、来年は大きな書店で手にとってみたい。

 

次は今年出版された本。

今村 隆 (著), 大野 雅人 (著)「BEPSプロジェクトと各国の裁判例から読み解く 移転価格税制のメカニズム」中央経済社 (2023/7/28)
こちらも実際に手にしていない。中身は把握できていないが、実務から離れた理論の本ということで後回しになってしまっている。タイトルには魅かれるので、これも大型書店に行くしかない。

 

次も2023年に出版された理論の本。

www.amazon.co.jp

理論の本は自分に理解できるのか、という不安がつきまとうが、実務対応をしているだけでは考えがどうしても浅くなってしまうことから、専門書にも手を出すようにしている。この本は実際に書店で手に取ったが、手強そうな印象を受け、書棚に戻してしまった。来年は購入する(かな?)。

 

こちらは年末に出版されたようだが、まだ書店で実物は目にしていない。実務寄りと思われるが、「入門」書とのことなので、中身をみて、初心者に寄り過ぎていなければ、買うつもり。

PwC税理士法人 (編集)「現場で役立つ「移転価格」入門」中央経済社 (2023/12/28)

 

最後は移転価格税制に限定した本ではないが、2023年の出版。

佐和 周 (著)「これだけは押さえておこう海外取引の経理実務ケース50〈第3版〉」中央経済グループパブリッシング(2023/8/31) 

こちらは第2版を持っていることから、第3版の購入を躊躇してしまっている。佐和先生の本は実務寄りで、実務の取っ掛かりとして非常に参考になるため、国際税務関係の著書はほとんどを購入している。

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今後、移転価格税制の本はもっと多く、読み切れないほど出版されてほしい。国際課税のルールは激動期と言われているが、だからこそ、いろいろと勉強していきたい。