移転価格税制の実務研究ノート

移転価格税制の勉強の過程。実務のヒントを探しています。

PE

「アイデアを生み出したプロセスは集団に帰属する」(Pillar One勉強用メモ②)

前回の記事の続きとして、Pillar Oneの意義を考えるために、鈴木将覚 専修大学教授の昨年末の日経新聞解説記事(2021年12月20日「法人課税 国際合意の意義(上)デジタル化でルール大転換」)の内容を以下の通り、まとめてみた。「経済のデジタル化は伝統的…

PE勉強の続き⑤(PE帰属所得の計算)

PE

ここまでPEについて複数回にわたって勉強用のメモを作成してきたが、ここでは、PEを有する場合の外国法人に対する法人税の課税(国内法)について取り上げたい。 といっても、まさに一からの勉強になるので、すでに他の記事でも取り上げた以下の2冊の教科書…

PE勉強の続き④(代理人PE)

PE

これまでPEについては複数回(「手始め」、勉強①(国内法と租税条約)、 勉強②(サービスPE)、勉強③(準備的・補助的活動))に渡って、ごくごく基本的なところから勉強用のメモを作成してきたが、今回もその続き。今回取り上げたいのは「代理人PE」である…

PE勉強の続き③(準備的・補助的活動)

PE

これまでPEについては複数回(「手始め」、勉強①(国内法と租税条約)、勉強②(サービスPE))に渡って、ごくごく基本的なところから勉強用のメモを作成してきたが、今回もその続き。今回は、「PEから除外される特定の活動」である。 使用した文献は以下の2…

PE勉強の続き②

PE

前回は仲谷栄一郎・井上康一・梅辻雅春・藍原滋共著「国際取引と海外進出の税務」税務研究会出版局の第2編「第1章 恒久的施設とは」(P.392~408)を読みながら、国内税法での定義と、日米租税条約の定めを対比させながら、自分の理解のためにまとめてみたが…

PE勉強の続き①

PE

以前に「PE勉強の手始めに」と題した記事を書いたが、今回はその続きというか、より体系的にPE課税の勉強をする必要に迫られ、そもそもPEとは何なのか、という初歩の初歩を仲谷栄一郎・井上康一・梅辻雅春・藍原滋共著「国際取引と海外進出の税務」税務研究…

PE勉強の手始めに

森信茂樹著「デジタル経済と税」(日本経済新聞出版社)の中の、第2章「巨大プラットフォーマーと租税回避」の中の「4 アマゾンの租税回避」を題材に、少し考えてみたい。若干の苦手意識のあるPE(恒久的施設)にも関係する問題であり、まだ深くは考えられな…